TECHS
ComputerGraphics
MOVIE
Motion Pictures
TVs
Television
DLs
Downloads
WEBLOG
Ameba
TOP
Top Page
GOODS
Fun Goods
FOODS
Foods
EAT OUT
Eat out foods
NOVELS
Novels
ESSAY
Essay
etc...
Miscellaneous

ESSAY
マラソン
小学生の頃、冬休み早朝マラソンをやっていた。
子供会のグループでなぜだか恒例行事であった。
何時頃だったか記憶にないがかなり早朝であったことは覚えている。
なにしろ真っ暗なところを懐中電灯で前を照らしながら走るのである。
あまりに寒いので体をあたためるために走り続けた。
立ち止まると寒いのである。
信号なんかないから最終地点の神社までもくもくと走った。
神社まで行くとみんなでかくれんぼをする。
スタート時は鬼は大変である。
なにしろ真っ暗である横に立っていてもじっとしていればわからない。
今思えばなんと恐ろしい事をしていたのだろう。真っ暗やみの神社でかくれんぼである。
冷静に考えれば恐くて隠れている場合ではないのだが、
当時は不思議と恐くなかった。
明るくなるまでかくれんぼは続き、明るくなって隠れられなくなったら終わりである。
みんな口々に本日の隠れテクニックを話しながら帰って行った。
早朝から子供たちがうるさくかくれんぼをしているのを、
大きな心で許してくれていた近所のひとたちは田舎の小さな集落の
やさしい大人たちであった。
しかし、ある年突然、恒例行事は終わりを告げた。
苦情が出たのである。
「朝っぱらからガキがうるさい」と。
当然といえば当然である。
田舎が少しづつ町になって行き、
子供たちの遊び場所は少しづつなくなっていきました。